セブ・コルドバの夜は更けて

すみれ会では毎週水曜日、午後1時よりマンダウエのJセンターモール2Fテラス(イミグレーションの外側)で交流会を行っております、参加は会員以外の方でも自由に参加できますので、お気軽にお越しください。

フィリピン貧困の連鎖 シリーズ5

3-2.働きたくても仕事がない現実
歴史的な背景とともに、働きたくても仕事がないという現実が、貧富の差を助長しています。

下の図表は、フィリピンと周辺国の失業率を比較したグラフです。


負の連鎖2
フィリピンと周辺国の失業率の変遷
参照元:http://ecodb.net/exec/

2017年のフィリピンの失業率は6.0%と、タイの0.7%、ベトナムの2.33%に比べてはるかに高くなっています。


しかし、失業率はその定義によって数値が大きく変わります。この失業率は、労働力人口に占める失業者の割合を表しています。ここでいう失業者とは、仕事はないけれど就業可能であり、かつ仕事を探す活動をしていた者を指します。


失業者の年齢層にも偏りが見られます。15歳~24歳の若年層の失業者が 50.1%、本来は働き盛りであるはずの25歳~34歳の失業者が、28.3%を占めています。この数字は、もっとも仕事を欲する若い世代のフィリピン人が仕事にありつけていない現実を表しています。
2017年第四半期の雇用者数は、2016年度より134万人減り、4,055万人となっています。人口がおよそ1億人であることを考えると、労働者人口が豊富であるにもかかわらず、フィリピンでは4割ほどの人しか仕事に就いていないことになります。

フィリピンに少しの間滞在してみれば、この国の人々の多くが仕事にあぶれている現実が嫌でも目に飛び込んできます、特にこの国は女性は働き者が多いが野郎共は怠け者だらけである、どれだけ働きたくても仕事がないという辛さは、6%という失業率だけで語ることはけしてできません。
なぜフィリピン国内に仕事がないのか?
国内に仕事がないことの主な要因は二つあげられます。
ひとつは、内乱が多く長いこと治安が不安定であったため、外国からの投資を引き込めなかったことです。

そのためフィリピンでは、経済発展に不可欠な工業が発達しませんでした。日本を見渡してみればわかりますが、多くの雇用を生み出すのは製造業であり、大規模な工場です。
ところが、フィリピンでは製造業が育たなかったため、大量の雇用が生まれなかったのです、通常は農林水産業からなる第一次産業から始まり、次に製造業や建設業を中心とする第二次産業が栄え、最後にサービスや情報産業からなる第三次産業へと産業の主体が移っていくことが一般的です、日本の経済成長も、こうしてもたらされました。

しかし、フィリピンでは第二次産業を飛ばして、第三次産業が栄えるという歪な産業構造になっています。


先にあげた4,055万人の内訳をみても、サービス部門の労働者が57.0%、農業部門25.0%、製造業などの産業18.1%の比率になっています。
この数字を見ても、フィリピンの第二次産業がいかに空洞化しているかがわかります。大量の雇用を見込める第二次産業がしぼんでいるため、雇用の受け皿がフィリピン国内には不足しているのです。

国内に仕事がないことのもうひとつの要因は、人口が多すぎることです。


負の連鎖2


参照元:http://yutakatokunaga.com/archives/1813835.html

上のグラフは、ASEAN諸国の人口推移を表したものです、フィリピンの人口が、きれいに右肩上がりの直線を描いていることがわかります。他のASEAN諸国と比べても、フィリピンの人口増加率は極めて高くなっています。
人口が増え続ける一番の理由は、カトリックの影響で中絶が法的に禁止されているためです、中絶ばかりでなく、避妊さえもカトリック教会の圧力により遠ざけられています。

経済的にゆとりのない貧困層ほど避妊できない状況にあるため、フィリピンでは貧困層ほど出生率が極端に高くなっています。
ことに、スラムでは13歳ぐらいから身ごもる子も多く、その場合でも法的には理由のいかんを問わず産むよりありません。

経済的に困窮を極めているなか、さらに子供が増えることで、より一層生活は苦しくなります、増え続ける人口が、さらなる貧困を生み出しています。


人口が増え続ける一方なのに、雇用を受け入れるだけの産業が育ってないため、多くの人が働き口がないまま貧困生活を余儀なくされています。

「俺のセブ留学記事」を引用しました           
                                     つづく

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