セブの夜ふけに暇つぶし

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セブ市内の大手銀行BDOの26支店 営業凍結の恐れ

 BDOとは社名の『Banco De Oro』の頭文字を取った名前で、スペイン語の銀行のBanco、金を表すOro の名前を付けて『金銀行』といかにも銀行らしい名称だが、その創設は1968年。


 現在は他の国内大手銀行を吸収、合併してフィリピンでは最大の商業銀行となり、国内に1000以上の支店を傘下に収める。


 創設者は国内小売業最大手のSM(シューマート)の創業者で、世界の富豪番付に顔を出す、一代で財を築いた中国移民の『ヘンリー・シー』。


 この銀行はセブ市内に26の支店を持つが、同行支店の一つが2016年度の決算報告で過少申告し、書類に不備があるとして、セブ市長が2月4日、疑惑の支店の市による監査が終了しない限り、市内全部のBDO支店の営業許可の更新を保留、取り消すと発言。



 一市長が民間の銀行業務の生殺を握っている形態も異常な構造に見えるが、問題の銀行支店長は必要な書類を全て提出しているのに、市当局は支店が納付する税金や手数料などの受領を拒否し、そのために営業許可の更新を止められていると、市側を批判。


 


セブ市長は長年セブの政治を壟断する政治屋一族の出身で、一族には戦時中のドサクサで大統領になった者や(その後の選挙では現職で落選)、上院議員を複数出している。


 市長当人は長年セブ市長に君臨し、4期連続禁止規定に引っかかるために、子分に取り敢えず市長をやらせたが、この市長が裏切って再立候補して2期目も当選。そのため2期続けてセブ市長選に落選したが、2016年5月の市長選で現職候補を破って返り咲く、まるでヤクザの跡目相続さながらの騒動を起こした人物。


 嫌がらせとしか見えない今回の騒動だが、銀行利用者不在の双方の水かけ論にはウンザリした顧客も多いが、BDO側は営業許可証が発行されていない状態でも、通常通り営業を続けている。


 そのため、市長側の仕返しが怖いとも噂されるが、その内、落とし所を見つけて手打ちになるだろうと見られている。




                     フィリピン インサイド ニュースより

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